mito246の日記

ひびのきろく

ダイバーシティ

優秀な人材を確保する手段としてのダイバーシティ。それは分かる。でもむずかしい。

気をつけるべき点を各フェーズで書いてみた。

 

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1.採用活動

日本で働く場合は、日本文化に対して興味や知識があること

アニメ・マンガ、観光などなんでもよい。日本の文化に何らかの興味があったほうがいい。日本で生活する上で、最低限の日本語を学ぶ心構えもほしい。最近の日本の給与水準は、グローバルに見て低下傾向にあり、それでいて生活費は高い。子供をインターナショナルスクールに通わせようものなら、通常の給与では足りなくなる。なので高給だけを目的とした人が日本で働こうという人は近年減っているように思う。とはいえ、もし、そういった人が入社しても長くは続かない。

採用において重要なのは、スキルもさることながら、日本環境に適応できるかどうか、本人に判断させるための必要最低限の情報を提供すること。

 

 

2.入社前

外国人社員が入社する前に、ギャップがないよう情報を共有しておく。

・職場環境

・子供の教育環境

・同国出身の社内コミュニティ

・福利厚生

可能であれば、信頼できる同国の同僚と入社前にコンタクトをとれるよう段取る。それだけで、ギャップはかなり埋められるのではないか。ここで、ギャップに気づいて、入社を辞退してしまったとしても、まだ傷は浅い。

 

3.試用期間中

生活に必要な情報のガイド、および同国コミュニティの案内をする。

同国コミュニティがない場合は、日本にあるコミュニティーを紹介する。

もう一点、会社によると思うが、就業規則についてギャップを感じる社員は少なくない。たとえば、勤怠について。いろいろな社員と話していて、口をそろえて言われるのが、「なぜ予定もないのに9時にオフィスに出社し始業しなければいけないのか?」「満員電車を避けてきて、なぜいけないのか?」。理由は、「就業規則で決められている。なぜならば、F2Fのコミュニケーションを重視しているため」。ただ、それがしっくりこない人は多い。国としても「働き方改革」の中で、柔軟な就業環境を求めている中、こういった古い考え方に縛られている会社は、そもそもダイバーシティには向かないのかもしれない。であるならば、入社前にしっかりと本人に共有することはもちろん、試用期間の内に、数年働くイメージがつくか本人に確認すればいい。

 

4.本採用以降

ここまで来たら、かなりいろいろなハードルは越えた後かもしれない。

国内で転職する理由は、高い確率で給与。マーケットバリューとのギャップが出ないよう、給与面でリテンションしていくつ必要がある。これは、コストがかかるが避けられない。

帰国するケースも多い。このケースは、残念ながら避けられない。入社から2~3年後、家を継ぐ、結婚、進学などの理由で国に帰らないといけない人も多い。このケースでは、快く送り出してあげればいい。

ダイバーシティが叫ばれる中、人材の多様化を受け入れられるだけの度量はまだ企業にないように思う。なので、本人の適応力に依存している面は否めない。今はまだ過渡期。ダイバーシティを本気で考えるならば、もっと多様化に向けたより組を進めなくてはならない。とはいえ、前述、グローバルにみて日本の給与水準が下がりつつある今、あえて日本で働こうとする外国人がどの程度いるのか、疑問ではある。なので、ダイバーシティを進めるために、給与水準の向上という、もう一つ大きな壁を乗り越えないといけないかもしれない。